16世紀、南蛮文化と共に日本に渡来した西洋菓子に、伝統ある日本の菓子技術を活かした「ざびえる」。バターの効いたヨーロッパ風の皮と、精選された純日本風の白あんに、ラム酒につけられたレーズンの香が特徴の銘菓である。
その名前は、日本に初めてキリスト教を伝えたフランシスコ・ザビエルに由来します。
天文20年(1551年)、豊後の国を訪れたフランシスコ・ザビエルは、大友宗麟の庇護を受けながら神の教えを広め、小学校や大病院を次々に建設し、現在の大分市にあたる府内の街に南蛮文化を花開かせました。その功績を讃え、和洋折衷の菓子「ざびえる」が誕生しました。
ざびえるは、大分県大分市の銘菓で、バターが効いたビスケット生地の皮に和風の白餡(銀)またはラム酒漬け刻みレーズン入り餡(金)を包んだ和洋折衷の焼き菓子です。
パッケージは黒を基調に赤い線が入ったビロード風の高級感あるもので、個別包装は銀(白餡)と金(ラム酒漬け刻みレーズン入り餡)の2種類があります。箱のデザインはキリスト教の聖書をイメージしています。
1961年から長久堂が製造・販売を開始しましたが、2000年に長久堂が自己破産し一時入手できなくなりました。しかし、地元住民や旅行者からの復活要望が強く、長久堂の元従業員たちが「ざびえる本舗」という新会社を立ち上げ、2001年に製造・販売を再開しました。
製造再開時には旧長久堂から機械を購入しましたが、老朽化したトンネル窯に代わりラック式オーブンを導入しました。試作段階ではパサつく問題がありましたが、水蒸気を入れるなどして改善しました。2011年には既存工場を増設し、新たにトンネル焼成窯を導入しました。