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ひゅうが丼

(どん)

海の男達が豪快に船上で食した津久見市保戸島発祥の郷土料理

遠洋マグロ漁の基地として知られる津久見市の保戸島。その港から遠洋漁業に出る海の男達が賄い料理として、獲った魚をその場で捌き、船上で豪快に食していたという郷土料理、ひゅうが丼。魚はブリやサワラ、アジなど。最初は普通の丼モノとして食し、途中からお茶をかけて茶漬けにするという二段階の味の変化が楽しめるのも魅力。津久見市を中心に人気の料理でもあり、保戸島では祝い事など人が寄り合えば、このひゅうが丼を作るという程。

大分県の津久見市からおよそ14km離れた場所に位置するのが、豊後水道に浮かぶ保戸島です。この島は古くから漁業が栄え、その歴史、文化、風景は「未来に残したい漁業漁村の歴史文化財産百選」に選ばれています。特に、保戸島はマグロ遠洋漁業の拠点として知られ、その郷土料理として「ひゅうが丼」が広まっています。

「ひゅうが丼」は、マグロの赤身を特製のたれに漬け、それをごはんの上に盛った丼料理です。たれには醤油、砂糖、酒、ごま、卵黄などが含まれており、ネギやしょうがなどの薬味を加えることで、食欲をそそり、一層美味しく楽しめます。この料理は、保戸島の漁師たちが、船上で手軽に栄養を摂るために工夫したもので、風の強い日でも火を使わずに食べられるため「ひゅうが丼」と名付けられました。由来については複数の説があり、確かなものはわかっていません。一部地域では「りゅうきゅう丼」や「あつめし」とも呼ばれています。

かつては結婚式などの祝いの席で食べられていましたが、現在は津久見市内の飲食店でも提供されています。地元の物産展や桜まつりなどのイベントでも頻繁に楽しむことができます。

「ひゅうが丼」を楽しむ際は、いりごまをすり、砂糖を加えた甘めの醤油ベースのつけだれに卵黄を混ぜます。この卵黄をマグロにかけることで、より深い味わいが楽しめます。最後に、残ったつけだれをかけてお茶漬けにすることもあり、一つの料理で二度楽しむことができます。

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名称
ひゅうが丼
(どん)

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